おれは直角/小山ゆう
「小山ゆう」さんの作品で1973年-1976年「週間少年サンデー」で連載されていた「おれは直角」です。
江戸時代の学園物といった作品で、この作品があったから現在の「あずみ」が描かれたと思う。
ストーリー構成、構図、絵のうまさなど現在と比べてもなんの遜色もないし、むしろ昔の方がうまい気がする。
特筆すべきはギャグセンスのすばらしさだ。シリアス部分とギャグ部分の混じり方がバランスよく出来ていて、ギャグのおもしろさがあって、シリアスが引き立つ感じだ。
この後の作品「がんばれ元気」や「スプリンター」、「愛が行く」、「あずみ」など秀作が多いが、ギャグが少ないのが難点である。
まぁ、主人公の性質上ギャグを飛ばせないのは分かるけど、一度「小山ゆう」さんの作品でギャグに触れてしまった人間にとっては、他の作品が物足りなく感じてしまうのも無理は無い。
「がんばれ元気」の少年時代は、まだギャグが残っていたのだが、成長してしまうとバカなことが出来なくなったようだ。その後の作品でもギャグは少なすぎる。
時代劇のヒーローにも必殺技がある。「赤胴鈴の助」の「真空切り」ほど派手ではないが、地味ながら無理がないワザで、実際には出来ない”直角斬り”だ。
剣で斬りつける際に直角に軌道が変わるのだが、よく考えて見れば「何故曲げなきゃいけないの」か疑問が残る。そのまま真っ直ぐ斬ればいいんじゃないのって部分もあった(^_^;)
が、この直角斬りは物語を盛り上げる上では重要なワザとして要所要所に登場した。直角斬りが決まるコマは「かっこいい」のだ。真っ直ぐ普通に斬るより10倍は絵になっている。
「がんばれ元気」の「アッパーストレート」と同じ効果を発揮して、読者を喜ばしてくれるのだ。
主人公「板垣直角」は親に「曲がったことをするな」と教育されて、直角な性格になったらしいが、剣だけでなく人物の動き方も直角な場合が多く、そんなことだけでも笑わせてくれる。
個人的な意見だけど「おれは直角」は「小山ゆう」さんの最高傑作としてもっと評価されるべき作品です。絵もストーリーも何故か昔の方が上だと感じます。
おれは直角がデビュー作とは信じられません。あまりに完成度が高い!
おれは直角←キャラの性格といいワザといいギャグといい素晴らしすぎる。
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