マンハッタンの黒船/諸星大二郎
初めて「諸星大二郎」を知ったのは1974年「妖怪ハンター」だった。週間少年ジャンプに連載されたのだが、あまり長く続かず終わった。その後「暗黒神話」「孔子暗黒伝」の連載があったが、やはり長く続かずに終わった。今にして思えば、何故こんなマンガが週間少年ジャンプのようなメジャー雑誌に掲載されたのか良く分からない。
「ガロ」系のマンガ家と呼んでもいいような絵だった。ストーリーも不気味で、絶対にメジャーでヒットしそうもないマニア受けしそうなアングラな作品だった。
読者投票を最優先にする少年ジャンプに、なぜ何度か連載できたのか不思議だ。どうみても読者層が別と思えた。
インターネットが普及する以前、「諸星大二郎」の新作を見つけることは非常に困難だった。少年ジャンプでの連載以降は単発で読みきりを描くことが多かったと思う。彼の作品はメジャー雑誌ではナカナカ見つけられない。偶然、書店で作品が載ったマイナー雑誌を見つけたときしか、諸星作品に会うことが出来なかったのだ。
その中で一番印象に残っている作品が「マンハッタンの黒船」です。1978年頃の作品で少年ジャンプの増刊号に掲載されていた。本屋で立読みした記憶がある。単行本に収録されていたので最近購入した。
近未来アメリカが鎖国し、日本が開国を迫るという、本当の歴史とは逆のパロディであるが、決して笑いを期待した作品ではなさそうだ。坂本竜馬、西郷隆盛、新撰組などのアメリカバージョンが登場するがギャグマンガとは呼べない。
幕末日本では「ええじゃないか」という踊りが流行ったそうだが、これをパロって「ドンマイダンス」をアメリカ国民に躍らせている。ネーミングとかセンスは超一流である。
「諸星大二郎」の絵やストーリーからも分かるが独特の誰もマネできない世界観みたいなものがある。僕ような凡人からは絶対に発想できない世界が「諸星大二郎」にはある。
こういう人を芸術家って呼ぶんじゃないかな。
SF、ホラー、伝記マンガって表現をされることがあるけど、「諸星大二郎の漫画」っていう1つのジャンルを完成させている。
諸星大二郎の世界は漫画以外でも比較するものがない。
失楽園ジャンプスーパーコミックス←「マンハッタンの黒船」収録(^0_0^)
暗黒神話ジャンプスーパーコミックス←懐かしい(T_T)
孔子暗黒伝集英社文庫―コミック版←まだありました(T_T)
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