奇子/手塚治虫
見ていて気持ちが悪くなるマンガってのがある。とても続きを読めなくなるマンガがある。僕の場合この「奇子(あやこ)」がそうだ。1972年-1973年に「ビックコミック」で連載された「手塚治虫」の問題作です。20年くらい前(学生の頃)に手塚治虫のスゴイのがあるらしいと噂を聞いてチャレンジしてみたのだが、物語の核となる東北の大地主「天外家」の特殊な事情で、もはや気持ち悪くて鳥肌が立って読むのを止めたのだが、40才を過ぎて読んでみたらなんかあんまり感じなかった。多分、脳細胞が死滅して不感症になりかけているのだと自覚した(^_^;)
占領期の「日本の黒い霧」とよばれる事件を「手塚治虫」独自の解釈でストーリー化していたのだが、「天外家」の人間模様のような部分がメインだったと思う。この家が酷すぎる!醜く過ぎる!ドロドロだぁ~
「奇子」という天外家の家長が長男の嫁に産ませた子がタイトルとなっており、この子が死んだことにされ土蔵に23年間閉じ込められたり、兄と近親相姦したりとか、嫁を殺して肥溜めに捨てたりとか、普通の人生を歩んでいる人ならば、絶対気持ち悪くなって途中で読むの止めると思う。僕は、そんな聖人君子ではないけど、あまりの酷さに読めなくなった。
最近、再チャレンジで最後まで読んだんだけど、読んでる最中は引き込まれてしまうのだが、やっぱり気持ち悪い。読後の爽快感はまるでなく、むしろ読んだことを後悔してしまう。
手塚治虫の青年誌に発表された作品って、こういう部分が多いと感じる。「きりひと讃歌」でも人間がテンプラにされるシーンがあり、やはり鳥肌が立った(^_^;)漫画の神様「手塚治虫」は何を表現したかったのだろう?と疑問を感じた。
奇子←気持ち悪くなります。
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コメント
第一に、気持ち悪いのは単純明快に手塚のグロテスク趣味です。たとえば映画「ヤマトよ永久に」では敵星人は奇形児ばっかりで生身なのは首から上だけなんだけど絵的には撃たれた体が機械であることを部分的に見せただけです。もしこれが手塚作品で映画ではなく漫画だったらそんな絵で済むわけが無い。
第二に、作品が膨大なだけに失敗作も多いんですよ。奇子の終盤では地下と地上に通じる穴を「崩れて塞がるから掘るな」と言うんだけど、上下に通じてる穴を下から掘って塞がるわけが無い。
投稿: 砂野 | 2005/06/05 22:26